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お知らせ

純心中学校 第73回卒業証書授与式

「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい。」(Ⅰテサロニケ5・16-18)

 

令和2年3月14日。純心中学校の聖堂にて、第73回卒業証書授与式が行われました。

晴天に恵まれ、たくさんの保護者の方にもご参列いただきました。

卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。純心中学校で得た学びや培った精神、そして出会った友との絆を大切に、これからもご活躍ください。新たに始まる皆さんの高校生活が、たくさんの仲間に囲まれ、希望に満ち溢れた日々になりますように、お祈り申し上げます。

<感謝のことば>

厳しい寒さを乗り越え、春の陽気が感じられるようになりました。この佳き日に、私達五十一名は純心中学校を卒業します。本日は校長先生をはじめ、先生方、保護者の皆様にご臨席を賜り、誠にありがとうございます。新型コロナウイルス感染症対策のための臨時休校中にもかかわらず、このような卒業式を挙行していただき、感謝の気持ちでいっぱいです。

三年前の入学式。喜びと不安を抱いて純心中学校に足を踏み入れたことを、今でも鮮明に覚えています。当初は、クラスの一人一人の性格を知ること、自分に合った友達を作ることに必死でしたが、数ヶ月経つと学校生活にも慣れ、友達と楽しく過ごすことができました。

二年生になると反抗期を迎え、自分の感情を上手くコントロールできなくなることもしばしばありました。その結果、友人との関係がこじれたり、親や先生に対する態度が悪くなってしまったりと、思い悩む日々を過ごしました。しかし、辛いことばかりではありません。二年生での一番の思い出といえば、やはり修学旅行です。首里城を訪れたり、島唄ライブを聴いたりすることで、沖縄の文化に触れました。ひめゆりの塔では、改めて平和を祈りました。また、アメリカンヴィレッジでは英語力を試すこともできました。二泊三日という時間があっという間に感じるほど、とても有意義で楽しい時間となりました。

そして迎えた三年生。全てが中学生として参加する最後の行事となっていき、喜びとともに少し寂しいような気がしました。入学式では最高学年としての自覚を持ちました。自然と触れ合うことのできた遠足。思い思いの絵を描いたスケッチ会。全力でプレイした中総体では、たくさんの声援を力に、これまで積み上げてきたことを出し切りました。それぞれの場所で活躍する仲間を、心から誇りに思いました。炎天下の中、クラスで力を合わせて頑張った体育大会。他学年との合同企画で、下級生を引っ張って作り上げた学園祭。そして、急遽予定を変更して行われた学年の球技大会。そこでは勝ち負けよりももっと大切なことに気づきました。それは全員で楽しむことが本当の喜びであるということです。勝ち負けに関係なく、みんなで声をかけあって頑張っていた姿には、三年間の強い絆を感じました。

さて、今年度は「平成」から「令和」へと元号が変わり、大きな節目の年となりました。十一月にはフランシスコ教皇様が三十八年ぶりに来日され、長崎でもミサが執り行われました。「すべてのいのちを守るため」というテーマ、教皇様のお言葉お一つお一つから、私も守られているような、そんな気がしました。このミサに私達も列席することができたのは、何かの巡り合わせなのだと思います。

私はこの純心中学校で多くのことを学び、数えきれないほどのたくさんの思い出を作ることができました。個性豊かで、思いやりの心があるみんなに出会えたことを嬉しく思います。みんなのおかげでこの三年間、笑わなかった日は一日もありません。これは、私達が三年間を通して、今年の中学校の教育目標である『喜びの発信者』になることができたということを意味しているのだと思います。

私達は義務教育の課程を修了し、四月からはまたそれぞれの道へと歩みを進めていきます。きっと大きな壁にぶつかったり、悩んだりすることがたくさんあると思います。そんな時は、みんなで過ごした日々を思い出して、心の支えにして乗り越えましょう。長い人生の中で、今日という日は二度と戻って来ません。だからこそ今、この瞬間を大切に、楽しく過ごしていきたいと思います。

最後に、今日まで私達をご指導してくださった先生方、本当にありがとうございました。時には厳しく時には優しく、心のこもったご指導をしてくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。今考えると、先生方の思いのこもった言葉の数々に背中を押されていたような気がします。これからも、私達の成長を見守っていてください。

そして私達を産み、ここまで大切に育ててくれたお父さん、お母さん。今まで本当にありがとうございました。毎朝早く起きてお弁当を作ってくださったこと、わがままをたくさん聞いてくださったこと、どんな時も側にいてくださったこと、何よりも一番に私達のことを考えてくださっていたこと。言葉では表すことのできないたくさんの愛情を注いでくださり、ありがとうございました。これからも私達を一番近くで見守っていてください。

三年間、私達を支えてくださった全ての方々に感謝したいと思います。本当にありがとうございました。純心中学校のますますのご発展を心よりお祈り申し上げ、感謝のことばといたします。

令和二年三月十四日      第七十三回卒業生代表

 

  

  

  

2020.3.14